『生贄を捧げます〜ほんの一部〜』一日一鼓 1~16
昔 々 、 あ る 村 に 豊 作 を 願 う 儀 式 が あ っ た 。
幸せというのは
空のように
どこまでも高く続くものなのですね。
生きててよかったと思って貰えるようにするから
親父は
母さんは
未来は違っていたのかもしれない。
お腹の子を守るのが椿の仕事
椿を守るのが俺の仕事!
血 の 繋 が っ て い な い 愛 す る 人 を
守 る 覚 悟 を 決 め る こ と 。
「蓮の花は好き?」
お 腹 に 温 か い 手 を 当 て て 子 供 の 鼓 動 を 感 じ て く れ る 人 が い た 。
で も 、 人 は 知 ら ず 知 ら ず の う ち に 誰 か を 傷 つ け て い る の か も し れ な い 。
私 の 元 に
蓮 の 花 が 届 い た
清らかな心
休養 神聖
雄弁 沈着
離れゆく愛
救ってください
「蓮の花、椿さんに
似合うと思うの」
この村の、神聖なる残酷な定めだ
なんで受け取った?
どうしてその中枢で何事もない顔で祭りの準備なんてしているの?
この村を出よう
この村には私を守ってくれる人はいない